PlusQ(プラスキュー) コンプレッサー式ワインセラー31本用 DWC-031C

本モデルは保湿ユニットを付属しており、トレーに水を入れることで庫内の湿度を高め、ワインの保管に適した環境（60%～80%目安）を維持する機能があります。これにより、ワインの品質劣化の一因となるコルクの乾燥を防ぐことが期待できます。自動で湿度を細かく調整する本格的な機能ではありませんが、日本の乾燥しやすい環境においては、この簡易的な保湿機能があるだけでもワインの品質保持に一定の効果を発揮します。定期的に保湿ユニットの水を補充する必要があります。

このモデルは庫内全体が単一の温度帯となる設計です。庫内を複数に区切り、それぞれ異なる温度を設定することはできません。そのため、赤ワイン、白ワイン、スパークリングワインなど、それぞれに最適な保管温度が異なるワインを同時に最適な状態で保管したい場合は、単一温度設定である点が制約となります。設定できる温度範囲は5℃～20℃と幅広いため、特定の種類のワインをまとめて保管する、またはサービング温度に近い温度で一時保管するといった用途に適しています。

コンプレッサー式であるため、冷却時には作動音や微振動が発生しますが、本モデルは静音設計を採用し、振動を抑えるための工夫が施されています。製品情報に「静音」と記載があり、一部のユーザーレビューでも静かさが評価されています。ただし、別のレビューでは音が気になるとの意見もあり、感じ方には個人差や設置環境による影響があります。ワインは振動に弱いため、完全に振動がないわけではありませんが、一般的なコンプレッサー式セラーとしては振動抑制に配慮されているモデルと言えます。

庫内の温度が設定温度から約4℃以上乖離した場合に、アラーム音と表示で異常を知らせてくれる機能を搭載しています。この機能により、万が一の故障や扉の長時間開閉、設置環境の急激な変化などで庫内温度が大きく変動した際に、早期に異常を検知することができます。大切なワインの品質を守る上で、このような温度トラブルにいち早く気づけることは非常に重要です。特に長期保管において、温度の急変はワインに大きなダメージを与えかねないため、安心材料となる機能です。

扉にはUVカット加工が施されたガラスが使用されており、紫外線が庫内に侵入するのを防ぐ効果があります。ワインは紫外線に弱く、光に当たると色や風味が劣化することが知られています。特にガラス扉のセラーを明るい場所に設置する場合、このUVカット機能はワインを光によるダメージから守る上で非常に重要です。本モデルでは90%以上の紫外線をカットすると明記されており、窓の近くなど多少明るい場所でも安心してワインを保管できます。

本モデルには、庫内の匂いを吸着・分解する本格的な脱臭機能に関する記載がありません。ワインは周囲の匂いを吸収しやすい性質があるため、セラー内に食品や他の強い匂いがあると、ワインの風味に影響を与える可能性があります。特に長期保管を行う場合は、庫内を清潔に保ち、匂いの強いものを近くに置かないなどの注意が必要です。定期的な庫内の清掃が推奨されます。