Raspberry Pi Raspberry Pi 3 Model B

本製品にはOSが書き込み済みのmicroSDカードは付属していません。別途、Raspberry Pi OSなどのオペレーティングシステムをダウンロードし、ご自身でmicroSDカードに書き込む必要があります。これにより、ユーザーは好みのOSを選択できる自由度がありますが、初めてシングルボードコンピュータを使用する方にとっては、初期設定に手間がかかる可能性があります。OSのインストール方法については、Raspberry Pi Foundationの公式ドキュメントやコミュニティの情報を参考にすることをお勧めします。

本製品にはヒートシンクや冷却ファンなどの冷却機構は付属していません。Raspberry Pi 3 Model Bは、高負荷な処理を長時間行うとCPUの温度が上昇し、性能が低下する（サーマルスロットリング）可能性があります。特に、動画再生やサーバー用途など、連続して高い処理能力を必要とする場合は、別途ヒートシンクや冷却ファンを取り付けることを強く推奨します。適切な冷却対策を行うことで、製品の安定性と寿命を向上させることができます。

本製品は802.11n規格のワイヤレスLANとBluetooth 4.1を内蔵しています。これにより、Wi-Fiネットワークへの接続や、ワイヤレスキーボード、マウス、ヘッドホンなどのBluetoothデバイスとの接続が可能です。ケーブル配線を減らし、より柔軟な設置が可能になります。IoTデバイスとして使用する場合にも、無線通信機能は非常に便利です。ただし、最新のWi-Fi 5（ac）やWi-Fi 6（ax）には対応していないため、高速な無線通信が必要な環境では速度が制限される可能性があります。

本製品にはリアルタイムクロック（RTC）およびそのバッテリーバックアップ機能は内蔵されていません。電源が切れると日時情報がリセットされるため、起動時にネットワーク経由で時刻同期を行う必要があります。インターネット接続がない環境や、正確な時刻情報を常に保持する必要があるデータロガーなどの用途では、別途RTCモジュールを追加接続することを検討する必要があります。RTCモジュールはGPIOピンを介して接続し、小型バッテリーで駆動させることで、電源オフ時でも時刻を保持できます。

本製品は4つのUSB 2.0 Type-Aポートを搭載しています。これにより、キーボード、マウス、USBメモリ、ウェブカメラなど、複数の周辺機器を同時に接続することが可能です。デスクトップPCのように使用する際に非常に便利で、拡張性が高い点が特徴です。ただし、USB 2.0規格であるため、高速なデータ転送を必要とする外付けSSDや一部の高速デバイスでは、その性能を最大限に引き出すことができません。大容量ファイルの転送や高速なストレージアクセスが頻繁に発生する用途では、速度がボトルネックとなる可能性があります。

本製品は40ピンのGPIO（汎用入出力）ヘッダーを搭載しており、電子工作やセンサー、アクチュエータとの接続が可能です。しかし、ピンの役割を示す色分けは基板上に直接施されていません。GPIOピンの配置や機能については、別途公式ドキュメントやピンアウト図を参照する必要があります。初心者の方にとっては、どのピンがどの機能を持つのかを視覚的に把握しにくいため、配線ミスを防ぐためには注意が必要です。市販のGPIOブレイクアウトボードやケースには、ピン配置が印刷されているものもありますので、それらを活用すると便利です。