OLYMPUS VoiceTrek VP-20 BLK

本製品には「擦れ音フィルター」機能が搭載されており、ポケットなどに入れて録音する際に発生しやすい衣擦れ音を軽減します。また、「ボイスチェイサー」機能により、録音レベルを自動調整して声の大小に対応します。これらは高度なAIノイズキャンセリングではありませんが、日常的な録音環境での聞き取りやすさを向上させるための基本的なノイズ低減機能と言えます。

本製品には、音声を検知した時だけ自動で録音を開始し、無音状態が続くと一時停止する音声起動録音機能（VOX/VAS）は搭載されていません。録音を開始・停止するには、手動でRECボタンを操作する必要があります。そのため、会議中の無音部分を自動的にカットして録音データを効率化するような使い方はできません。

本製品には、録音した音声の再生速度を調整する機能が搭載されています。文字起こしモードでの利用を想定しており、再生速度を遅くしたり速くしたりすることで、講義や会議の内容を効率的に聞き返したり、復習したりすることが可能です。具体的な調整範囲は明記されていませんが、基本的な再生速度調整機能は備わっています。

「セルフタイマー機能」が搭載されており、会議や商談の開始前にセットしておけば、指定した時間経過後に自動で録音を開始できます。待機時間は3分、5分、10分から選択可能です。これにより、録音開始のタイミングを逃すことなく、確実に録音を開始できます。ラジオ番組の予約録音のような機能ではありませんが、特定の開始時刻に合わせた録音に役立ちます。

「録音シーンセレクト」機能を搭載しており、会議、講義、インタビューなど、録音する状況に合わせて最適な設定を簡単に選択できます。これにより、専門的な知識がなくても、それぞれのシーンでよりクリアで聞き取りやすい音声を録音することが可能です。ポケットやバッグに入れた状態での録音に特化した「ポケット」モードも含まれています。

本製品には、録音中に重要な箇所に目印（インデックスマーク）を付けたり、AIが自動でインデックスを付与したりする機能は搭載されていません。録音データの管理や検索は、主に「日付検索」機能に依存します。長時間の録音データの中から特定の箇所を素早く見つけ出すための機能は限定的であり、文字起こし作業などで詳細なマーキングが必要な場合には不便を感じる可能性があります。