NVIDIA Jetson Nano 開発者キット B01

OS書き込み済みのSDカードは付属していません。LinuxベースのOSであるJetPack SDKをNVIDIAの公式ウェブサイトからダウンロードして、別途インストールする必要があります。OSのインストールにはある程度の知識が必要になりますが、NVIDIAが提供するドキュメントが充実しているため、手順に従って進めることで比較的容易にセットアップできます。OSのインストールに不安がある場合は、OS書き込み済みのSDカードを別途購入することも可能です。

ヒートシンクは標準で付属していますが、高負荷な処理を長時間行う場合は、より強力な冷却ファンやヒートシンクを追加することを推奨します。特に、深層学習モデルのトレーニングや高解像度ビデオの処理など、GPUに負荷がかかる処理を行う場合は、冷却性能が重要になります。適切な冷却対策を行うことで、システムの安定性を向上させ、パフォーマンスを最大限に引き出すことができます。

Bluetoothに対応していますが、Wi-Fiは搭載されていません。無線LANを使用する場合は、別途USB Wi-Fiアダプターを用意する必要があります。USB Wi-Fiアダプターを使用することで、無線ネットワークに接続し、インターネットやローカルネットワークとの通信が可能になります。ただし、USBポートを一つ占有するため、他の周辺機器との接続に影響が出る可能性があります。

RTCバッテリーバックアップ機能は搭載されていません。電源が切れると日時情報がリセットされるため、時刻情報を保持する必要がある場合は、別途RTCモジュールをGPIOピンに接続する必要があります。RTCモジュールを使用することで、電源が切れても日時情報を保持し、正確な時刻で動作させることができます。データロガーや、時刻情報が重要な用途に役立ちます。

USBポートはType-Aが1つのみ搭載されています。キーボード、マウス、USBメモリなど、複数の周辺機器を同時に接続する場合は、USBハブを使用する必要があります。USBハブを使用することで、複数のUSBデバイスを接続できますが、電力供給能力に注意する必要があります。特に、消費電力の大きいデバイスを接続する場合は、セルフパワー型のUSBハブを使用することを推奨します。

GPIOピンは搭載されていますが、ピン配置はカラー表示ではありません。ピン配置図をよく確認しながら、慎重に配線する必要があります。GPIOピンを使用することで、センサーやアクチュエータなどの外部デバイスを接続し、様々な電子工作やプロトタイピングを行うことができます。ただし、GPIOピンの接続を間違えると、デバイスの故障やシステムの誤動作につながる可能性があるため、注意が必要です。