VCELINK GJ702 自動ワイヤーストリッパー

この製品は「自動外皮剥き」機能を搭載しており、ワイヤーをセットしてハンドルを握り込むだけで、工具が自動的に電線サイズにある程度合わせて被覆を剥がす仕組みです。これにより、細かな調整の手間が省け、初心者でも直感的に使用できます。ただし、資料には細いワイヤー向けに「力強さを下げる」調整ボタンの言及もあり、完全に全自動で完璧な精度を保証するものではない可能性があります。多くの種類の電線に対応できる汎用的な自動調整機能と言えます。

被覆を剥く長さを設定するための調整機能が搭載されています。製品情報には「寸法調整可能」とあり、「剥く部に線の長さを示す目盛りが付き、被膜剥ける長さを制御できる」と記載されています。これにより、複数の電線を同じ長さに揃えてストリップしたい場合や、特定のコネクタに必要な剥き長さに合わせたい場合に便利です。作業効率と仕上がりの均一性を高めるのに役立ちます。

この製品はワイヤーの被覆剥きと切断に特化しており、電線に圧着端子を取り付けるためのカシメ機能は搭載していません。端子圧着作業を行う場合は、別途専用の圧着工具を用意する必要があります。機能が絞られているため、本体は比較的コンパクトにまとまっていますが、一本で複数の作業を完結させたい方には向いていません。

電線を必要な長さに切断するためのカッター機能が搭載されています。製品情報には「ケーブル切断」機能があり、「切断範囲：0.08-3.5mm²」と記載されています。Mn65高硬度炭素鋼ブレードが使用されており、鋭い切れ味が期待できます。被覆剥き作業と同時に電線カットも行えるため、作業中に工具を持ち替える手間が省け、利便性が向上します。

使用しない際にハンドルを閉じた状態で固定しておくためのロック機構は、製品情報からは確認できませんでした。そのため、工具箱への収納時や持ち運び時にハンドルが開いてしまう可能性があります。安全性やコンパクトな収納を重視する場合は、この点に注意が必要です。ロック機構付きのモデルと比較すると、保管時の安全性がやや劣る可能性があります。

ワイヤーの被覆を剥がした際に発生する切れ端を受け止めるための収集機能（ダストボックスなど）は搭載されていません。剥がした被覆は作業場所にそのまま落ちるため、特に室内や電子部品の近くで作業する際は、都度清掃を行う必要があります。シンプルな構造である反面、作業後の片付けに手間がかかる可能性があります。