Khadas VIM1 SBC シングルボードコンピュータ

本製品にはOSが書き込まれたmicroSDカードは付属していません。ユーザーはKhadas DocsやコミュニティフォーラムからAndroid、Ubuntu、LibreELECなどのOSイメージをダウンロードし、自身でeMMCストレージに書き込む必要があります。これにより、好みのOSを選択できる自由度がありますが、セットアップには一定の知識と手間が必要です。初心者の方や、すぐに使い始めたい場合は、別途OSの準備とインストール作業が必要となる点に注意が必要です。

本製品は、Amlogic S905X SoCの発熱が少ない設計のため、強制的なエアフローではなくパッシブな空気の対流による放熱で十分とされています。冷却ファンスロットが内蔵されており、必要に応じて冷却ファンを追加することも可能です。多くの場合、ヒートシンク1つで十分であり、ユーザーによってはヒートシンクが不要と感じる場合もあると記載されています。これにより、静音性を重視する用途や、スペースが限られた環境での使用に適しています。

本製品は、AP6212 (b/g/n) またはAP6255 (b/g/n/ac) Wi-FiモジュールとBluetooth 4.2を内蔵しています。これにより、ワイヤレスネットワークへの接続や、キーボード、マウス、ヘッドホンなどのBluetooth対応周辺機器との接続が容易に行えます。ケーブル配線を減らしたい場合や、IoTデバイスとして使用する際に非常に便利です。特にAP6255搭載モデルであれば、より高速なAC Wi-Fiにも対応し、安定した通信が期待できます。

本製品にはリアルタイムクロック（RTC）が内蔵されています。これにより、電源が供給されていない状態でも正確な日時情報を保持することができます。ただし、バッテリーバックアップの有無については明記されていません。通常、RTCは小型のボタン電池などでバックアップされることが多いですが、本製品でそれが可能かどうかは追加の確認が必要です。時刻情報が重要なデータロガーや、電源投入時に常に正確な時刻が必要なシステム構築において役立つ機能です。

本製品はUSB 2.0 OTGをサポートするUSB Type-Cポートを1つ搭載しています。このポートは電源供給とデータ転送を兼ねることができますが、複数のUSBデバイス（キーボード、マウス、USBメモリなど）を同時に接続するには、別途USBハブが必要になります。デスクトップPCのように多くの周辺機器を接続して使用したい場合には、ポート数の少なさが制約となる可能性があります。用途によっては、USBハブの追加を検討してください。

本製品には40ピンのGPIO（汎用入出力）が搭載されており、電子工作や外部デバイスとの連携に利用できます。しかし、商品情報にはGPIOピンが色分けされているという明確な記載はありません。色分けされたGPIOピンは、特に初心者にとってピンの役割を視覚的に理解しやすく、配線ミスを防ぐ上で非常に有用ですが、本製品では別途ドキュメントを参照してピン配置を確認する必要があります。開発者向けのオープンソースボードとしては標準的な機能ですが、視認性には改善の余地があるかもしれません。