SONY(ソニー) ショットガンマイクロホン ECM-G1

本製品はマイク本体にバッテリーを内蔵していません。主にソニー製のマルチインターフェースシューを介してカメラ本体から電源供給を受けることで動作します。これにより、マイク側にバッテリーを装着したり充電したりする手間がなく、カメラと一体となった手軽な運用が可能です。対応カメラがない場合は、3.5mmミニプラグでの外部マイク入力（プラグインパワー対応）が必要となります。電源管理の手間が省ける一方で、マイク単体での動作や、外部バッテリーからの給電には対応していません。

USBポートを介した給電機能は搭載していません。本製品は、ソニー製のマルチインターフェースシューからの電源供給、または3.5mmミニプラグ入力（プラグインパワー対応機器に限る）からの電源を利用して動作します。パソコンやUSBモバイルバッテリーなどから直接電源を供給することはできないため、対応するカメラや録音機器との組み合わせでの使用が必須となります。このため、汎用的なUSB電源での長時間運用はできません。

マイク本体にヘッドホンを直接接続するための出力端子はありません。録音中の音声モニタリングは、接続したカメラや録音機器側のヘッドホン出力端子を利用して行う必要があります。マイク単体でのモニタリング機能は備わっていないため、録音レベルや音質をその場で細かく確認するには、接続機器の機能に依存します。これにより、マイク側の構造がシンプルになり小型軽量化に貢献していますが、モニタリングの自由度はやや制限されます。

マイク本体に入力レベルを調整するゲインスイッチやダイヤルは搭載されていません。録音レベルの調整は、接続するカメラや録音機器側で行う必要があります。これにより、マイクの操作がシンプルになっていますが、入力音源の音量が大きく異なる場合や、カメラ側に細かいレベル調整機能がない場合は、適切な音量で録音するために工夫が必要になることがあります。ダイナミックレンジの広い音源を録る際には、機器側の設定が重要になります。

特定の低周波ノイズをカットするためのローカットフィルター（ハイパスフィルター）機能は搭載されていません。製品説明には振動ノイズや風切り音の抑制に配慮している旨の記載がありますが、任意でオン/オフできるフィルター機能はありません。このため、空調音や振動、遠くの車の音といった低音ノイズが気になる環境で録音を行う場合は、カメラや録音機器側のフィルター機能を使用するか、別途編集ソフトでノイズ処理を行う必要があります。屋外での風ノイズに対しては付属のウインドスクリーンが有効です。

本製品の指向性は「前方指向性」に固定されており、無指向性や双指向性など、複数の指向性に切り替える機能はありません。特定の方向からの音を収音することに特化した設計です。このため、周囲全体の雰囲気音を拾いたい場合や、複数人の対談でマイクを中央に置いて全員の声を均等に拾いたい場合などには適していません。用途が単一方向の音源収音に限定される一方で、シンプルな操作性と小型化を実現しています。