Khadas Edge2 RK3588S

本製品にはOS書き込み済みのSDカードは付属していません。しかし、内蔵のOOWOWシステムを利用することで、AndroidやUbuntuなど複数のOSをオンラインで直接ダウンロードし、簡単にインストールすることが可能です。これにより、ユーザーは別途OSイメージを用意したり、複雑な書き込み作業を行う手間を省くことができます。初心者でも比較的容易にOSのセットアップが行えるため、SDカード付属機能がないことによる不便さは少ないと言えます。

本製品のパッケージにヒートシンクや冷却ファンなどの冷却機構が付属しているという明確な記載はありません。スタッフの確認結果では「空冷キットも買ったんだが、普通に使ってるとファンはほとんど回らない」との記述がありますが、これは別途購入した冷却キットに関する言及であり、本体に標準で付属するものではないと判断されます。高性能なSoCを搭載しているため、高負荷な処理を長時間行う場合は、熱による性能低下を防ぐために別途冷却ソリューションの導入を検討することが推奨されます。

本製品はWi-Fi 6（IEEE 802.11 ax/ac/a/b/g/n）とBluetooth 5.0を内蔵しており、高速かつ安定した無線通信が可能です。Wi-Fi 6に対応しているため、対応するルーターと組み合わせることで、従来のWi-Fi規格よりも高速なデータ転送と低遅延を実現し、快適なネットワーク接続を提供します。Bluetooth 5.0は、ワイヤレスキーボード、マウス、ヘッドホンなどの周辺機器との接続を容易にし、ケーブル配線を減らしてすっきりとした環境を構築できます。IoTデバイスとしての利用や、ワイヤレス環境での運用において非常に便利な機能です。

本製品はリアルタイムクロック（RTC）バッテリーとSTM32マイクロコントローラを搭載しており、電源が供給されていない状態でも正確な日時情報を保持することができます。これにより、電源投入時に毎回時刻設定を行う手間が省け、データロガーや時刻同期が重要なシステムにおいて非常に有用です。また、STM32マイクロコントローラにより、時間指定によるシステムのスタンバイやパワーオンといった高度な電源管理も可能となり、組み込みシステムや自動化プロジェクトでの応用範囲が広がります。

本製品は、USB 3.1 Type-Aポートが1つ、USB 2.0 Type-Aポートが1つ、そしてUSB-Cポートが1つ（Power DeliveryおよびDisplayPort 1.4対応）と、合計3つのUSBポートを搭載しています。これにより、キーボード、マウス、USBメモリ、外部ストレージなど、複数の周辺機器を同時に接続することが可能です。特にUSB 3.1ポートは高速なデータ転送に対応しており、大容量ファイルのやり取りや高速な周辺機器の接続に有利です。USB-Cポートは電源供給とディスプレイ出力も兼ねるため、接続の柔軟性が高まります。

本製品にはGPIO（汎用入出力）ピンが搭載されていますが、ピン配置が色分けされているという記載はありません。スタッフの確認結果でも「GPIOなど電子工作初心者に扱いやすいものが備わっていない」と指摘されており、これはピンの識別や配線が初心者には直感的ではない可能性を示唆しています。電子工作やプロトタイピングを行う際には、別途ピン配置図を参照したり、テスターで確認したりする手間が必要になる場合があります。より簡単に外部デバイスと接続したい場合は、色分けされたGPIOピンを持つ他のSBCを検討する方が良いでしょう。