Sugarello 同軸ケーブルストリッパー 4Ｃ 5Ｃ 用

本製品には、電線のサイズを自動で認識し、最適な力で被覆を剥がすような高度な自動調整機能は搭載されていません。同軸ケーブル（4C/5C）を剥く際は、ケーブルサイズに合わせて本体の黒いパーツの向きを変えてセットする必要があります。ワイヤーの被覆剥きには、手動で刃の出具合を調整し、ワイヤーを挟んで回すという作業が必要です。LANケーブルについても、挟んで引っ張るという手動操作になります。複数の異なるサイズのケーブルを扱う際に、都度調整やパーツの入れ替えが必要となり、自動タイプのような手軽さはありません。

被覆を剥く長さを一定に設定するための、明確な長さ調整機構や目安ゲージは本製品に備わっていません。同軸ケーブルを剥く際は、本体の刃の位置によって決まる固定の深さで被覆をカットし、ワイヤーを剥く際は刃の出具合を手動で調整して、回しながら剥いていくため、狙った長さに正確に剥くには慣れが必要です。複数の電線を同じ長さに揃えてストリップしたい場合や、コネクター接続で正確な剥き長さが求められる作業には不向きです。作業精度を一定に保つのが難しい可能性があります。

本製品はワイヤーやケーブルの被覆剥き、および切断に特化したツールであり、電線に端子を取り付ける際に使用する圧着（かしめ）機能は搭載していません。電気配線作業で端子を取り付ける必要がある場合は、ワイヤーストリッパーとは別に専用の圧着工具を用意する必要があります。被覆剥きから端子取り付けまでを一つの工具で完結させたい多機能ツールを求める方には不向きです。

本体にケーブルを切断するためのカッター刃が備わっています。この機能により、電線を必要な長さに切る作業を本製品一つで行うことが可能です。商品情報やスタッフレビューにも、ケーブルカッター部分の切れ味について言及があり、この機能は比較的良好に使えるようです。ストリップ作業と切断作業をまとめて行えるため、別のニッパーやカッターを用意する手間が省け、工具の持ち替えを減らせるというメリットがあります。ただし、太いケーブルや硬いケーブルの切断には限界がある可能性が考えられます。

工具を使用しない時に、ハンドルが不用意に開かないように固定するロック機構やストッパー機能は本製品に搭載されていません。そのため、工具箱に入れて持ち運んだり、引き出しに保管したりする際に、誤ってハンドルが開いてしまい、刃が露出する可能性があります。保管時や持ち運び時の安全性に配慮が必要です。コンパクトに収納する際にも、ハンドルが開いた状態になりやすいため、他の工具に引っかかったりする可能性があることも考慮する必要があります。

被覆を剥がした際に発生する被覆の切れ端を自動的に受け止め、飛び散りを防ぐための収集機構は本製品には備わっていません。そのため、作業時には被覆くずが作業場所の周囲に飛び散る可能性があります。屋内で作業する場合や、精密機器の近くで作業する場合は、作業後の清掃が必要になります。被覆くずが電子部品の間に入り込んだりしないように、作業場所の養生や注意が必要です。