Orange Pi Orange Pi 5 Plus 4GB

本製品にはOSが書き込み済みのmicroSDカードは付属していません。ユーザー自身でOrange Pi OS(Droid)/Ubuntu/Debian/Armbian/Linux/Android 12 OSなどのイメージをダウンロードし、別途用意したmicroSDカードやeMMCモジュール、NVMe SSDに書き込む必要があります。これにより、OSの選択肢が広がる一方で、初期設定にはある程度の知識と手間が必要です。初めてシングルボードコンピュータを使用する方にとっては、この作業が最初のハードルとなる可能性があります。

本製品にはヒートシンクや冷却ファンなどの冷却機構は付属していません。Rockchip RK3588プロセッサは高性能であるため、特に高負荷な処理を長時間実行する際には発熱が大きくなる可能性があります。熱暴走による性能低下や不安定な動作を防ぐためには、別途適切な冷却ソリューション（例えば、専用のヒートシンクやアクティブファン）を用意し、取り付けることを強く推奨します。これにより、安定したパフォーマンスを維持し、製品の寿命を延ばすことができます。

本製品はM.2 Eキースロットを搭載しており、Wi-Fi 6とBluetoothモジュールをサポートしていますが、これらのモジュール自体は製品に内蔵されていません。無線LANやBluetooth機能を利用するには、別途対応するM.2モジュールを購入し、基板上のスロットに取り付ける必要があります。これにより、ユーザーは必要な無線規格を選択できる柔軟性がありますが、追加の費用と取り付け作業が発生します。ワイヤレス接続をすぐに利用したい場合は注意が必要です。

本製品はリアルタイムクロック（RTC）用のバックアップバッテリー接続ピン（2ピン）を搭載しています。これにより、電源が供給されていない状態でも、別途RTCバッテリーを接続することで正確な日時情報を保持することが可能です。データロガーや、時刻情報が重要な組み込みシステムなど、電源オフ時にも時刻を維持する必要がある用途において非常に有用な機能です。バッテリーは別途用意する必要がありますが、機能自体は基板レベルでサポートされています。

本製品は、USB 3.0ポートを2個、USB 2.0ポートを2個、そしてType-Cポートを2個（うち1個は電源供給用）と、合計6個のUSBポートを搭載しています。これにより、キーボード、マウス、USBメモリ、外付けHDDなど、多数の周辺機器を同時に接続することが可能です。特にUSB 3.0ポートは高速データ転送に対応しており、大容量データのやり取りもスムーズに行えます。高い拡張性を求めるユーザーにとって、非常に便利な機能です。

本製品はGPIO（汎用入出力）ピンを搭載していますが、商品情報にはピン配置が色分けされているという明確な記載はありません。GPIOピンは電子工作やセンサー、アクチュエータとの接続に不可欠な機能ですが、色分け表示がない場合、各ピンの役割を識別するためにはデータシートや回路図を参照する必要があります。初心者の方や、視覚的に分かりやすい配線を求める方にとっては、この点が作業の複雑さを増す可能性があります。