WayPonDEV R1 Rockchip RK3588S SBC ARM Mali-G610 MP4 GPU 開発ボード

本製品にはOS書き込み済みのmicroSDカードは付属していません。ユーザーは別途、Android 13、Debian 11、Ubuntu 22.04、Linux Buildrootなどの対応OSイメージをダウンロードし、microSDカードやeMMC、M.2 SSDに書き込む必要があります。これにより、OSの選択肢が広がる一方で、初期設定にはある程度の知識と手間が必要です。特にシングルボードコンピュータの利用が初めてのユーザーにとっては、OSの準備が最初のハードルとなる可能性があります。

本製品にはヒートシンクとシリコンシートが付属しており、CPUであるRockchip RK3588Sの熱対策が考慮されています。RK3588Sは高性能なプロセッサであるため、高負荷な処理を長時間実行する際には発熱が大きくなる傾向があります。付属の冷却機構は、熱暴走による性能低下を防ぎ、安定した動作を維持するために重要です。これにより、AI推論や8K動画再生といったCPU/GPUに負荷のかかる用途でも、パフォーマンスを最大限に引き出すことが期待できます。

本製品はM.2 (E-Key) ソケットを介して無線LANとBluetoothモジュールを拡張できます。製品情報にはWi-Fi 5 + Bluetooth 5.0モジュール (RTL8822CE) またはWi-Fi 6 + Bluetooth 5.2デュアルバンドWiFi + BTモジュールがサポートされると記載されており、ワイヤレス接続に対応しています。これにより、ネットワークケーブルなしでのインターネット接続や、ワイヤレスキーボード、マウス、ヘッドホンなどのBluetoothデバイスとの接続が可能です。IoTデバイスやスマートホームハブとしての利用において、配線の自由度が高まり、設置場所の選択肢が広がります。

製品情報にはリアルタイムクロック（RTC）の搭載やバッテリーバックアップに関する明確な記載がありません。通常、RTC機能は電源が供給されていない状態でも正確な時刻情報を保持するために重要であり、データロガーや時刻同期が必須のシステムで役立ちます。この機能がない場合、電源投入時に毎回時刻設定が必要になるか、ネットワーク経由での時刻同期に依存することになります。特にオフライン環境での運用や、正確な時刻情報が求められる用途では注意が必要です。

本製品は複数のUSBポートを搭載しており、高い拡張性を提供します。具体的には、USB-A 2.0ポートが2つ、USB-A 3.0ポートが1つ、USB-C 3.1 (OTG/DP1.4対応) ポートが1つ、さらにUSB 2.0ソケットが1つ（4ピンヘッダー）あります。これにより、キーボード、マウス、USBメモリ、外付けHDD/SSD、Webカメラなど、様々な周辺機器を同時に接続することが可能です。特にUSB 3.0およびUSB-C 3.1ポートは高速データ転送に対応しており、大容量データのやり取りや高性能な周辺機器の接続に有利です。

製品情報にはGPIOピンの搭載に関する記載はありますが、ピン配置が色分けされているかどうかの具体的な情報はありません。色分けされたGPIOピンは、電子工作やプロトタイピングにおいて、各ピンの機能（電源、GND、データ入出力など）を視覚的に識別しやすくし、配線ミスを防ぐのに役立ちます。特にシングルボードコンピュータの利用に不慣れなユーザーや、複雑な回路を組む際には、この機能があると作業効率と安全性が向上します。本製品でGPIOを利用する際は、別途ピン配置図を参照する必要があります。