Geekworm Geekworm M901 PCIe NVMe M.2 SSD 拡張ボード

本ボードはRaspberry Pi 5の各モデルに対応し、2230/2242/2260/2280といった幅広いM.2 NVMe SSDサイズに対応している点は良いですが、スタッフによる検証で特定のSSDが認識されなかったり、OS起動後にフリーズしたりといった報告があり、SSDとの実際の互換性、特に安定した動作については問題がある可能性が高いです。対応サイズが多くても、動作が不安定では実用上の互換性は低いと言えます。

Raspberry Pi 5のPCIe x1接続を利用しますが、製品情報には具体的なGenの記載がありません。通常はデフォルトのGen2で動作すると思われますが、スタッフ検証で認識失敗やフリーズといった問題が報告されており、安定した通信速度や性能を期待することは困難です。PCIe接続による高速性を活かす前に、基本的な通信安定性に課題があるようです。

Raspberry Pi 5本体のPCIeコネクタから電力を供給する方式です。外部電源入力などは備わっていません。NVMe SSDは瞬間的に高い電力を消費することがありますが、スタッフ検証での不安定な動作報告は、電源供給や信号安定性に起因する可能性も示唆されます。安定した動作のための電源設計が不十分であるリスクが考えられます。

ボード自体にNVMe SSD用のヒートシンクや、それを固定するための専用の取り付け構造があるという記載は見当たりません。SSDの冷却は、基本的に使用するSSDに付属のヒートシンクや、別途用意するRaspberry Pi 5本体やケースの冷却機構に依存することになります。高性能なNVMe SSDを使用する場合、特に発熱に注意し、十分な冷却対策を別途講じる必要があります。

ボードには、電源/待機状態とSSDアクセスを示すLEDインジケーターが搭載されており、視覚的な状態確認に役立ちます。これは基本的な機能として評価できます。ただし、スタッフ検証で報告されている深刻な不安定さにより、これらの機能があってもボード全体としての使い勝手は極めて悪いです。基本的な機能が不安定では、追加機能のメリットも活かされません。

本製品は非常に安価な価格設定ですが、スタッフ検証で報告された動作の不安定さにより、SSD拡張ボードとして本来期待される機能（安定した認識、読み書き、OS起動）が満たされない可能性が高いです。安価であっても、まともに使用できないのではコストパフォーマンスは極めて低いと言わざるを得ません。価格のメリットが、基本的な機能の欠如によって完全に相殺されてしまっています。