NYHGOXM コーヒーメーカー セミオートマティック コンパクト

本製品は全自動でミルクを泡立てる機能は備えていません。代わりに手動のスチームワンド（ミルクフォーマー）を搭載しており、これで牛乳を温めたり泡立てたりする必要があります。この手動方式は、きめ細かさや温度などをある程度自分でコントロールできるため、慣れればラテアートに挑戦することも可能です。ただし、自動機能に比べて手間と技術が必要になります。毎回の使用後にワンドの洗浄が必須です。

本製品のポルタフィルターは二股の抽出口を備えているため、専用のカップを2つ用意すれば、同時に2杯のエスプレッソを抽出することが可能です。ただし、タンク容量やカス箱の容量、抽出スピードなどを考慮すると、連続で大量に淹れるのには向きません。少人数で同時にコーヒーを飲む場合に便利な機能ですが、抽出量などの細かな設定は手動で行う必要があります。あくまで基本的な同時抽出機能として捉えるのが良いでしょう。

コーヒー抽出用のボイラーを利用して、スチームワンドからお湯を出す機能が搭載されています。これにより、エスプレッソだけでなく、アメリカンコーヒーのベースとしてお湯を足したり、紅茶やインスタントスープを作ったりする際に便利です。別途ケトルなどでお湯を沸かす必要がなく、一台で様々な温かい飲み物に対応できます。ただし、大量のお湯を連続して供給するのには適していません。

残念ながら、本製品にはカップを温めておくためのカップウォーマー機能は搭載されていません。エスプレッソは温度変化に敏感なため、抽出前にカップを手動で予熱しておくことをお勧めします。例えば、お湯取り出し機能でカップを温めたり、抽出前に少量のお湯をカップに落としたりといった工夫が必要です。この一手間を加えることで、エスプレッソ本来の風味をより長く楽しむことができます。コンパクトモデルでは省略されがちな機能です。

本製品はセミオートマティックタイプのエスプレッソマシンであり、全自動マシンに見られるような本体から取り外して水洗いできる抽出ユニットは搭載していません。コーヒーの抽出はポルタフィルターとバスケットを使用して行い、使用後はこれらを洗浄する必要があります。マシン内部のクリーニングは、定期的な石灰除去クリーニングや、専用の洗浄剤を使用したバックフラッシュ（可能な場合）で行います。全自動機とは異なり、内部のユニットを直接洗うメンテナンスではありません。

本製品は「ワンタッチ」操作が可能なため、おそらくエスプレッソの抽出量などをある程度プログラムして記憶させておける機能が搭載されていると考えられます。例えば、シングルまたはダブルエスプレッソの抽出量を一度設定しておけば、次回からはボタン一つで同じ量が抽出されるといった簡易的なものです。ただし、豆の挽き具合やタンピングの強さは手動で行うため、完全に抽出プロセスが自動化されるわけではありません。細かい濃度や温度の調整は手動操作に依存します。