Nikon COOLPIX P900 ブラック P900BK

本製品はRAW記録機能に対応していません。撮影された画像はJPEG形式で保存されます。JPEG形式は汎用性が高く、そのまま共有や印刷が可能ですが、撮影後に露出やホワイトバランス、色味などを大きく調整しようとすると、画質の劣化が目立ちやすくなります。RAWデータであれば、より多くの画像情報を保持しているため、撮影後の編集耐性が高く、クリエイティブな表現の幅が広がります。本格的な画像編集を前提とするユーザーや、画質にこだわりたいユーザーにとっては、この機能の欠如は大きな制限となるでしょう。

本製品は絞り優先モードの機能があるため、マニュアル露出機能の一部は搭載していると考えられます。しかし、スタッフレビューによると、シャッタースピードの設定が非常に限られており、特に星や惑星の撮影には不向きであると指摘されています。また、絞り優先機能も「あまり良くなかった」との意見があり、完全に自由な露出設定や創造的な写真表現を追求するには制限がある可能性があります。基本的な露出調整は可能ですが、一眼レフのような詳細なマニュアルコントロールを期待すると、物足りなさを感じるかもしれません。

本製品には外部ストロボ端子（ホットシューなど）の搭載に関する記載がありません。そのため、内蔵フラッシュ以外の外部ストロボを接続して、より高度なライティングを行うことはできません。内蔵フラッシュは手軽に光を補える便利な機能ですが、光量や照射範囲、光の質には限界があります。ポートレート撮影や、より自然な光を演出したい場合など、本格的なライティングを求めるユーザーにとっては、外部ストロボが使用できない点は制限となるでしょう。

本製品にはNDフィルターが内蔵されているという記載がありません。NDフィルターは、日中の明るい場所でシャッタースピードを遅くしたり、絞りを開放にしたりする際に、露出オーバーを防ぐために使用されます。例えば、滝の流れを絹のように滑らかに表現したり、人通りの多い場所で人物を消したりするような長時間露光撮影には、NDフィルターが不可欠です。また、動画撮影時にも、明るい場所での露出調整に役立ちます。この機能がないため、これらの表現を行いたい場合は、別途レンズ前面に取り付けるタイプのNDフィルターを用意する必要があります。

本製品はバリアングル液晶モニターを搭載しており、液晶画面を様々な角度に動かすことができます。これにより、ハイアングル（人混みの上から）やローアングル（地面すれすれから）での撮影が容易になり、撮影の自由度が大きく向上します。また、自分撮りや動画撮影時に画面を確認しながら撮影することも可能です。最上位製品のチルト液晶よりも可動範囲が広く、より柔軟なアングルに対応できるため、撮影の快適さに大きく貢献します。

本製品はUSBケーブルを介して本体を充電することが可能です。付属品にUSBケーブルと本体充電ACアダプターが含まれており、パソコンやモバイルバッテリーなど、USB電源から手軽に充電できます。これにより、外出先や旅行先でもバッテリー切れの心配を軽減でき、長時間の撮影や動画撮影時にも便利です。専用充電器を持ち歩く必要がなく、汎用性の高いUSB充電に対応している点は、利便性が高いと言えるでしょう。