キヤノン PowerShot SX720 HS PSSX720HSBK

PowerShot SX720 HSはRAW記録機能に対応していません。JPEG形式でのみ保存可能です。RAW記録と比較して、JPEG形式はデータ量が少なく扱いやすい反面、撮影後の編集耐性が低く、明るさや色味の調整時に画質が劣化しやすいというデメリットがあります。JPEGデータは、撮影時にカメラ内で様々な画像処理が行われるため、撮影後の自由な編集は難しいことを理解しておきましょう。手軽に撮影を楽しみたい方にはJPEG形式でも十分ですが、より画質にこだわりたい場合はRAW記録に対応した機種の検討をおすすめします。

PowerShot SX720 HSはマニュアル露出（Mモード）を搭載しており、絞り、シャッタースピード、ISO感度を自分で設定できます。これにより、撮影者の意図に応じた写真表現が可能です。例えば、夜景撮影時にシャッタースピードを遅くして光跡を表現したり、背景をぼかして被写体を際立たせたりすることができます。ただし、コンパクトデジタルカメラであるため、一眼カメラほど細かな設定はできません。マニュアル露出を使いこなすには、ある程度の知識と経験が必要ですが、積極的に挑戦することで写真の表現力が向上します。

PowerShot SX720 HSは外部ストロボ端子を搭載していません。内蔵ストロボでのみ発光可能です。内蔵ストロボは手軽に使える反面、光量が弱く、照射範囲も狭いため、本格的なライティングには不向きです。また、被写体を正面から照らすため、影が強く出てしまい、不自然な印象になることもあります。より自然で美しいライティングを求める場合は、外部ストロボ端子を搭載した上位機種の検討をおすすめします。ただし、外部ストロボは高価であり、ある程度の知識と技術も必要になることを理解しておきましょう。

PowerShot SX720 HSはNDフィルターを内蔵していません。NDフィルターは、レンズに入る光の量を減らす効果があり、日中の明るい場所でも絞りを開放にして背景をぼかしたり、シャッタースピードを遅くして水の流れを表現したりすることができます。NDフィルターがない場合、明るい場所では絞りを開放にすることが難しく、シャッタースピードも速くなってしまうため、表現の幅が狭まります。NDフィルターを使用したい場合は、レンズアダプターなどを利用して外付けする必要があります。

PowerShot SX720 HSはチルト液晶を搭載していません。液晶モニターは固定式です。チルト液晶があれば、ハイアングルやローアングルからの撮影が容易になり、表現の幅が広がります。例えば、人混みの上から撮影したり、地面すれすれから花を撮影したりする際に便利です。また、自分撮りをする際にも、画面を確認しながら撮影できます。チルト液晶がない場合、これらのアングルでの撮影は難しくなります。アングルの自由度を重視する場合は、チルト液晶搭載機種の検討をおすすめします。

PowerShot SX720 HSはUSB給電機能に対応していません。バッテリーは専用の充電器で充電する必要があります。USB給電機能があれば、モバイルバッテリーやPCから充電できるため、外出先でもバッテリー残量を気にせずに撮影を楽しめます。長時間の撮影や旅行時に便利な機能ですが、本機には搭載されていません。予備バッテリーを用意するなどして対応する必要があります。