ルフィエール LW-D32 PELTIER32 (開梱設置付き 32本収納ペルチェ式)

本モデルはペルチェ式であり、湿度を積極的に調整する機能は搭載していません。商品概要やスタッフレビューでも「湿度はキープできません」との記載があり、庫内の湿度は周囲環境に依存します。ワインの長期保管においてコルクの乾燥を防ぐための湿度管理は非常に重要ですが、このモデルではその機能がないため、必要に応じて手動での加湿対策などを検討する必要があります。湿度管理を重視する方には不向きです。この点は、より高価なコンプレッサー式セラーとの明確な違いの一つです。

本モデルは庫内全体を一定の温度に設定する単温度帯のワインセラーです。庫内を複数のゾーンに分けて、それぞれ異なる温度を設定する多温度帯設定機能は搭載されていません。そのため、赤ワイン、白ワイン、スパークリングワインなど、それぞれ最適な保管温度が異なる種類のワインを同時に保管する場合は、どの温度帯に合わせるか選択が必要です。多様なワインを飲み頃温度で保管したい方には不向きですが、特定の種類のワインをまとめて保管するには問題ありません。

本モデルはペルチェ（電子冷却）方式を採用しており、コンプレッサー式に比べて冷却システム自体の振動が非常に少ないのが特徴です。コンプレッサーのような機械的な駆動部分がないため、ワインに不要な振動を与えるリスクを大幅に低減しています。振動はワインの熟成に悪影響を与える可能性があるため、振動が少ないことはペルチェ式の大きなメリットの一つです。特に振動を避けたい環境での設置に適しています。ただし、ファンによる微細な振動は発生する可能性があります。

商品情報やスペックからは、庫内温度が設定範囲から外れた場合にアラームなどで知らせる温度異常通知機能に関する記載が見当たりません。扉の閉め忘れや故障、周囲温度の急変などによる温度変化に気づきにくい可能性があります。大切なワインの品質を守るためには、温度異常に早期に気づくことが重要ですが、本モデルにはその機能がないため、ユーザー自身が定期的に庫内温度を確認するなどの注意が必要です。この機能は、より信頼性の高い保管を求める場合には検討すべき点です。

本モデルはガラス扉を採用していますが、商品情報やスペックからは紫外線カット加工が施されているという明記がありません。一般的なガラスは紫外線を透過するため、窓際など直射日光が当たる場所や、強い照明の近くに設置すると、ワインが光による劣化（日光臭など）を受けるリスクがあります。光はワインの色や風味を損なう大敵の一つであるため、ガラス扉の場合はUVカット機能が望ましいです。本モデルを設置する際は、光の当たらない場所を選ぶか、別途遮光対策を行うことを推奨します。

商品情報やスペックからは、庫内の空気を循環させたり、フィルターで匂いを取り除いたりする脱臭機能に関する記載が見当たりません。ワインは周囲の匂いを吸収しやすいため、セラー内に食品や他の匂いがこもるとワインに移ってしまう可能性があります。特にペルチェ式は構造上、空気循環がコンプレッサー式ほど強力でない場合があり、匂いがこもりやすいことも考えられます。定期的な庫内清掃や、強い匂いを発するものを近くに置かないといった注意が必要です。脱臭機能は、ワイン本来の香りを保つ上で有効な機能ですが、本モデルには搭載されていません。