TP-Link Tapo C200

本製品は動体検知機能を搭載しており、動きを検知すると通知は行いますが、検知した対象の動きをカメラが自動的に追跡して向きを変える機能（自動追尾）は備わっていません。したがって、移動する対象を常に画面内に捉え続けたい場合は、手動でパン・チルト操作を行う必要があります。特定の場所を固定して監視するには問題ありませんが、動き回るペットなどの監視には手動操作が必要になります。

水平方向360度、垂直方向114度という広い範囲でレンズの向きを操作できるパン・チルト機能（首振り機能）を搭載しています。スマートフォンのTapoアプリから、指先で画面をスワイプする感覚でカメラの向きを遠隔操作できます。これにより、一台のカメラで部屋全体を見渡したり、特定の場所にフォーカスしたりすることが容易になります。設置場所を固定したまま広範囲をカバーできるため非常に便利です。

カメラ本体にマイクとスピーカーが内蔵されており、スマートフォンアプリを介して、カメラが設置されている場所と双方向でリアルタイムの音声通話が可能です。留守番中のペットに話しかけたり、家で待つ家族に声をかけたり、あるいは不審者に対して警告を発したりすることができます。音声は比較的クリアで、遅延も少なく、スムーズなコミュニケーションが取れます。

本製品の動体検知機能は、映像全体を対象として動きを検知し、通知を行います。映像内の特定のエリア（例えば、ドア付近や窓際など）のみを監視対象として設定し、そのエリア内での動きにのみ反応するような詳細な検知エリア設定機能は搭載されていません。このため、検知対象外の場所での動き（例：カーテンの揺れ、照明の変化など）によって誤検知が発生する可能性があります。

カメラの内蔵マイクが周囲の音を拾い、設定した音量レベル以上の音を検知すると、スマートフォンアプリに通知を送信する音声検知機能を搭載しています。これにより、映像には映らない場所での異変（例：赤ちゃんの泣き声、大きな物音、ペットの鳴き声など）にも気づくことができます。音量レベルの感度調整は可能ですが、特定の種類の音を識別する機能は備わっていません。

本製品には、カメラのレンズを物理的に覆い隠すシャッター機能や、アプリからワンタップで映像の録画・送信を完全に停止するようなプライバシーモード機能は搭載されていません。カメラを使用しない時やプライバシーを確保したい場合は、手動でカメラの向きを変えるか、電源アダプターを抜いて本体の電源をオフにする必要があります。この点は、プライバシー保護を重視する際に考慮が必要です。

本製品はMicroSDカードによるローカル保存に加え、TP-Linkが提供する有料のクラウドサービス「Tapo Care」を利用したクラウド録画にも対応しています。Tapo Careに加入すれば、録画データをインターネット上のサーバーに自動的にアップロード・保存できるため、カメラ本体が盗難・破損した場合でも映像データが失われるリスクを避けられます。外出先から手軽に録画映像を確認できるメリットもあります（サービス利用料が発生します）。