WD_BLACK SN850X NVMe SSD - WDS100T2X0E

SSDはデータの読み書き時に熱を発生させますが、特に高性能なモデルではその発熱量が増加します。この温度監視機能は、SSD内部のセンサーで常に温度をチェックし、過度に温度が上昇した場合に性能を意図的に抑える（サーマルスロットリング）ことで、SSDを熱による損傷から保護します。これにより、SSDの寿命を延ばし、安定した動作を維持できます。発熱しやすいGen4 SSDには非常に重要な機能と言えます。スタッフのレビューでも発熱について言及されており、この機能が役立つと考えられます。

SSDのNANDフラッシュメモリには書き込み回数に上限があり、同じセルに集中的に書き込みを行うと早期に寿命を迎えてしまいます。ウェアレベリング機能は、SSD全体にデータの書き込み・消去を均等に分散させることで、特定のセルだけが劣化するのを防ぎ、SSD全体の寿命を均一に保ちます。これにより、SSDをより長く安定して使用することが可能になります。ほとんど全てのSSDに搭載されている基本的な機能で、この製品も例外なく備えていると考えられます。

不意の電源断やシステムエラーが発生した場合、SSDが書き込み中のデータが破損するリスクがあります。データ保護機能は、コンデンサなどを利用して一時的に電力を供給したり、データの書き込み方法を工夫したりすることで、このような状況下でのデータ破損のリスクを最小限に抑えます。特に重要なデータを扱う場合や、予期せぬ電源トラブルが多い環境では、この機能があることで安心感が増します。高性能なWD_BLACKシリーズであれば、基本的なデータ保護機能は備わっていると推測されます。

SSDにデータを書き込んだり削除したりを繰り返すと、使用済みのデータ領域と未使用のデータ領域が混在して、書き込み速度が低下する原因となります。ガベージコレクション機能は、SSDがアイドル状態の時などに、これらの断片化したデータ領域を整理し、未使用領域をまとめて確保することで、SSDの書き込み性能を常に高いレベルに維持します。これにより、SSDを長く使っていても速度の低下を感じにくくなります。パフォーマンスを重視するこの製品にとって、必須とも言える機能です。

SSDに保存されたデータは、物理的な要因や経年劣化などにより、読み出し時にエラーが発生する可能性があります。エラー訂正機能（ECC: Error Correction Codeなど）は、データと共に付加された訂正情報を用いて、軽微な読み出しエラーを自動的に検出し、修正することで、データの信頼性を確保します。これにより、大切なデータが破損することを防ぎ、安心してSSDを利用することができます。データ保全に関わる基本的な機能であり、品質の高い製品であれば必ず搭載されています。

自己診断機能（S.M.A.R.T.など）は、SSD内部の様々な状態（温度、書き込み量、エラー回数など）を監視し、SSDの健康状態や寿命の予測、潜在的な故障の兆候を検知する機能です。この機能により、SSDに異常が発生する前にユーザーがその兆候を知ることができ、データのバックアップを取るなどの事前対策を講じることが可能になります。大切なデータを失うリスクを減らす上で非常に役立つ機能です。多くのSSD管理ソフトウェアからS.M.A.R.T.情報を確認できます。