Hanye Q60 内蔵型 SSD 2TB

製品情報では「3D NAND採用」とだけ記載されており、具体的なタイプ（TLC/QLCなど）は不明です。2TBモデルのTBW（総書き込み容量）は640TBと公表されています。これは一般的なコンシューマー向けTLC SSDとしては平均的またはやや低めの値であり、MLCを採用した上位モデル（例えば2400TBWなど）と比較すると耐久性は大きく劣ります。日常的な使用でこのTBWを使い切ることは少ないですが、動画編集やデータベース用途など、頻繁に大量のデータを書き換えるようなヘビーユースには不向きです。

製品情報には具体的なコントローラー名やDRAMキャッシュの有無に関する記載がありません。S.M.A.R.T.、不良ブロック管理、LDPCエラー訂正、RAIDエンジン、TRIM機能などの基本的な機能は搭載されています。DRAMキャッシュがない場合、特に書き込み時や容量が逼迫した際に性能が低下しやすい傾向があります。ユーザーレビューで指摘されている大容量書き込み時の速度低下は、DRAMキャッシュの不在やSLCキャッシュの限界に起因している可能性が考えられます。コントローラーの性能やキャッシュ構成は、製品の安定性や応答性に影響を与える重要な要素です。

製品情報にはハードウェアベースのデータ暗号化機能（AES 256ビットなど）や、TGC Opal、IEEE 1667といった規格への対応に関する記載が一切ありません。重要な個人情報や機密データを扱う場合、SSD自体によるセキュリティ機能は期待できないため、OSの機能や別途ソフトウェアによる暗号化を検討する必要があります。特にノートPCなど持ち運ぶデバイスに使用する場合は注意が必要です。

製品情報には「安心の国内サポート」がある旨の記載がありますが、データ移行ツールやSSDの健康状態確認、最適化、ファームウェアアップデートなどができる専用管理ソフトウェア（例：Samsung Magicianのようなもの）に関する情報は提供されていません。SSDの状態を詳細に把握したり、機能を最大限に活用したりするためのツールは期待できない可能性があります。サポート体制の具体的な内容（問い合わせ方法、対応時間など）も不明です。