オーディオテクニカ AT2020USB-XP コンデンサーマイク

このマイクは単一指向性であり、指向性を切り替える機能は搭載されていません。特定の方向からの音をクリアに拾うことに特化しているため、一人での配信やボーカル録音など、単一音源の収録には最適ですが、複数人での対談や広範囲の音を収録する用途には適していません。指向性を変更したい場合は、マイクの物理的な配置を調整する必要があります。

オートゲインコントロール(AGC)機能は搭載されており、話し声の大小に関わらず安定したマイク出力レベルを維持できますが、手動でゲイン（入力感度）を調整するダイヤルや機能は本体に明示されていません。スタッフレビューでもWindows側での調整が必要と指摘されており、細かなゲイン調整をマイク本体で行いたいユーザーにとっては制限となる可能性があります。

専用のポップフィルターAT8175が付属品として同梱されています。これにより、マイクに直接息が吹きかかることによって発生する「パ行」や「バ行」などの破裂音（ポップノイズ）を効果的に軽減し、よりクリアで聞き取りやすい音声を収録することが可能です。別途ポップガードを購入する手間や費用がかからないため、すぐに高音質な録音環境を整えられます。

マイク本体にはショックマウント機能は内蔵されておらず、付属品にも含まれていません。ただし、メーカーの説明には「別売りのショックマウント AT8455を使えば、振動ノイズをさらに軽減できます」と記載されており、必要に応じて追加購入することで、机からの振動や衝撃によるノイズを低減し、より安定した音声収録が可能になります。

オートゲインコントロール(AGC)機能がONになると、80Hzのハイパスフィルターが自動的に作動します。この機能により、エアコンの低周波ノイズやPCのファン音、床からの振動など、不要な低域成分をカットし、特に人の声を中心とした収音において、よりクリアで明瞭なサウンドを実現します。手動でのON/OFF切り替えや周波数設定はできませんが、自動で効果を発揮するため手軽です。

ボリュームコントロール付きのヘッドホン出力端子を搭載しており、マイクへの入力音声を遅延することなくマイク本体から直接モニタリングすることが可能です。これにより、自分の声や演奏の音をリアルタイムで確認しながら録音や配信ができるため、音量バランスや音質をその場で調整し、より質の高いコンテンツ制作に役立ちます。PC音源とのミックス調整も手元で行えます。