Lemorele HDMI キャプチャーボード switch対応 ビデオキャプチャー 1080P/60fps USB Typec 2 in 1

本製品は最大1080P/60fpsでのキャプチャに対応しています。これはエントリーレベルの解像度とフレームレートであり、最新の4K/120fpsなど高画質・高フレームレートでのキャプチャはできません。一般的な動画視聴には十分な解像度ですが、高精細なゲーム画面のキャプチャや、滑らかな動きが求められる用途には不向きです。価格を考慮すれば妥当な性能ですが、より高品質な映像を求める場合は上位モデルを検討する必要があります。解像度とフレームレートはキャプチャ品質の基礎となるため、この点が本製品の最大の性能制限となります。

入力はHDMIに対応していますが、出力インターフェースはUSB 2.0です。USB 2.0はデータ転送速度が遅く、1080P/60fpsの非圧縮映像の転送には帯域が不足するため、内部で圧縮して転送している可能性が高いです。これにより映像品質や遅延に影響が出る可能性があります。また、HDMIパススルー機能に関する記載がなく、ゲームプレイ中のリアルタイムモニタリングには別途スプリッターが必要となる場合があります。インターフェースの規格は古いものが中心で、最新機器との接続性や性能面で制約があります。Type-CとA両対応という点は利便性がありますが、全体の性能を大きく左右する部分で制限が見られます。

本製品の製品情報には、HDR（ハイダイナミックレンジ）対応に関する記載がありません。したがって、HDR対応コンテンツの映像をキャプチャする場合、HDRの情報は失われ、SDR（スタンダードダイナミックレンジ）として記録される可能性が高いです。これにより、明るい部分と暗い部分の階調や色の再現性が低下し、オリジナルのHDR映像と比較して見劣りする可能性があります。HDR対応のゲーム機やプレーヤーからの映像を、HDRの品質を維持したままキャプチャしたい場合には、本製品は適していません。HDR対応は、特に最新のゲームや映像コンテンツを楽しむ上で重要な要素の一つです。

本製品の製品情報には、VRR（可変リフレッシュレート）パススルー対応に関する記載がありません。VRRはゲーム中の画面のカクつきやティアリング（映像のずれ）を抑制し、滑らかな映像表示を実現する技術です。VRRパススルーに対応していない場合、キャプチャデバイスを介してモニターに映像を出力すると、VRRの効果が得られず、ゲームプレイ中の映像品質が低下する可能性があります。特に応答速度が重要なゲームや、リフレッシュレートが高く変動するPCゲームなどをプレイしながらキャプチャする場合には、VRRパススルー非対応は大きなデメリットとなります。快適なゲームプレイと高品質なキャプチャを両立したい方には推奨できません。

Lemoreleは比較的新しい、あるいは一般的に認知度の低いメーカーです。製品自体は多くの肯定的なレビューもありますが、一部で初期不良や短期間での不具合に関するスタッフ評価も見られます。サポート体制についても、大手メーカーと比較すると未知数な部分が多いです。12ヶ月の保証期間は提供されていますが、製品の長期的な安定性や、トラブル発生時の迅速かつ適切な対応については懸念が残ります。信頼できるメーカーの製品を選びたい場合や、万全なサポートを求める方には、より実績のあるブランドを検討することをおすすめします。価格の安さと引き換えに、品質やサポート面でリスクがある可能性を考慮する必要があります。

本製品は低遅延でのキャプチャには向いていないと考えられます。製品情報に遅延に関する具体的な数値は記載されていませんが、スタッフレビューでは「少し時差がある」「使用時間が延びると大きな遅延が発生するようになる」といった報告があります。これは、特にゲームプレイ中のリアルタイムモニタリングや、タイムラグが許されないライブ配信においては大きな問題となります。USB 2.0接続であることも、遅延が発生しやすい要因の一つです。遅延を最小限に抑えたい場合は、USB 3.0以上でハードウェアエンコードに対応した、より高性能なモデルを選択する必要があります。本製品は、遅延を気にしない用途（録画など）に限定して使用するのが現実的です。

本製品は1500円程度という非常に安価な価格設定が最大の特徴です。この価格で1080P/60fpsのキャプチャが可能であり、最低限の機能は備わっています。USB Type-C/A両対応や多くのソフトウェア互換性など、使い勝手の良い点もあります。しかし、その反面、遅延が大きい、パススルー機能がない、マイク入力がない、HDR/VRR非対応といった性能制限も明確です。スタッフ評価でも品質にばらつきが見られます。高価なキャプチャーボードには手が届かないが、Webカメラ代わりや簡単な録画など、特定の限られた用途で使いたいという方にとっては、価格に見合った価値を見出せる可能性があります。ただし、本格的なゲーム実況や高品質な映像制作には向かず、価格相応の性能と割り切る必要があります。