Elgato Game Capture Neo

本製品の最大録画解像度は1080p、最大フレームレートは60fpsです。これはフルHD画質での標準的なキャプチャ能力であり、YouTubeなどの主要なプラットフォームで高品質なコンテンツを作成するには十分なスペックと言えます。ただし、最新のゲーム機や高性能PCが対応する4K解像度や120fpsといった、より高精細で滑らかな映像のキャプチャには対応していません。最高画質での記録を求めるプロユーザーや、120Hz以上のモニターでゲームをプレイする方にとっては、物足りなさを感じる可能性があります。一方で、多くのユーザーにとっては1080p60でも十分に綺麗な映像が得られるため、用途と予算を考慮すると適切な選択肢となり得ます。

本製品は入出力にHDMI端子を使用し、PC/iPadとの接続にはUSB 3.0ポートを要求します。HDMI接続は現在のゲーム機やPCで標準的に使用されており、幅広い機器との互換性があります。ただし、製品情報にHDMIの具体的なバージョン（例：HDMI 2.0や2.1）は明記されていません。USB 3.0接続は1080p60映像の伝送には十分な速度ですが、より高解像度・高フレームレートのキャプチャが必要な製品ではUSB 3.1 Gen2やThunderboltなどが採用されることが多いです。本製品のインターフェースは、最大録画スペック（1080p60）に見合った標準的なものと言えますが、最新のHDMI 2.1固有機能（例：4K120HzやVRRパススルー）はサポートされていません。接続に必要なUSBケーブル規格には注意が必要です。

本製品は4K60 HDRパススルーに対応しています。これは、HDR対応のゲーム機から入力されたHDR映像信号を、キャプチャデバイスを介してHDR対応モニターにそのまま出力できる機能です。これにより、プレイ画面ではHDR特有の広色域と高いコントラストでゲームを楽しむことができます。ただし、1080p60で「録画」される映像自体がHDRで記録されるかどうかは明確に記載されていません（一般的にこのクラスではSDR録画が多い）。もしHDRでの録画が必要な場合は、より高機能なキャプチャデバイスを検討する必要があります。パススルーでHDR映像を体験できる点は評価できますが、キャプチャ自体がSDRであれば、HDRコンテンツの正確な記録という点では制限があります。

本製品は、Elgato純正ソフトウェアに加え、OBS StudioやQuickTimeといった主要なキャプチャ・配信ソフトウェア、さらにはDiscord、Teams、Zoomなどのビデオアプリケーションとの互換性が高いと謳われています。これは、多くのユーザーが使い慣れたソフトウェアを選んで利用できるという大きなメリットです。Windows、macOS、iPadOS、Linuxと幅広いOSに対応している点も評価できます。特にOBS Studioとの連携がスムーズであることは、多くのゲーム配信者にとって重要です。ただし、一部のレビューで特定のOS/アプリケーション環境での制限（macOSでのDiscord画面選択など）が報告されており、すべての機能が完璧に動作するとは限らない可能性も考慮が必要です。全体としては汎用性は高いと言えます。

本製品は「ラグのない低レイテンシー」のパススルーに対応していると記載されています。これは、キャプチャデバイスを経由してプレイ用モニターに出力される映像の遅延が非常に少ないことを意味し、遅延を気にせずにゲームをプレイしながら録画や配信が可能です。一方で、キャプチャソフトウェア上に表示されるプレビュー画面には、PCの処理能力やソフトウェアの設定によってある程度の遅延が発生することが一般的であり、本製品でも一部ユーザーレビューでプレビュー画面のラグが指摘されています。ゲームプレイはパススルー画面で行い、キャプチャプレビューはあくまで確認用と割り切る使い方が推奨されます。パススルーの低遅延性は高く評価できますが、プレビュー遅延は環境に依存する可能性があります。