ASUS GAMING B760M-E D4

Intel B760M-Eチップセットは、Intel第12、13、14世代Coreプロセッサ（LGA1700ソケット）に対応しており、最新のCPUを安定して動作させるための基盤を提供します。日常的な使用や一般的なゲーム用途においては十分な性能と安定性を発揮しますが、Zシリーズチップセットのような高度なCPUオーバークロック機能はサポートしていません。しかし、堅牢な電源ソリューションと6層PCB設計により、この価格帯のマザーボードとしては高い信頼性と安定性を期待できます。システムの長期的な運用においても、安定したパフォーマンスを維持できるでしょう。

mATXフォームファクタを採用しているため、コンパクトなPCケースへの組み込みに適しています。メモリスロットはDDR4対応の4本で最大128GBまで搭載可能ですが、最新のDDR5メモリには対応していません。PCIe 4.0 x16スロットは1つ、M.2スロットは2つ、SATA 6Gb/sポートは4つと、一般的な用途には十分な拡張性を提供します。しかし、複数のグラフィックボードを搭載するマルチGPU構成や、多くの拡張カードを必要とするプロフェッショナルな用途には向いていません。DDR4メモリの利用は、既存の資産を活かしたいユーザーにはメリットとなります。

10+1 DrMOS電源ステージ、8+4 PIN ProCool電源コネクタ、6層PCBという構成は、この価格帯のmATXマザーボードとしては非常に堅牢な電源ソリューションと言えます。これにより、CPUへ安定した電力を供給し、高負荷時でもシステムの安定性を保つことが期待できます。発熱の分散にも寄与し、VRMの長寿命化にも貢献するでしょう。ただし、具体的なVRMヒートシンクのサイズや冷却性能に関する詳細な記載がないため、極端なオーバークロックや長時間にわたる高負荷作業では、ケース内のエアフローに注意が必要です。

有線LANにはRealtek 2.5Gb Ethernetを搭載しており、高速なネットワーク環境を構築できます。これは、オンラインゲームや大容量ファイルの転送において大きなメリットとなります。M.2スロットが2つ、SATAポートが4つあるため、ストレージの選択肢も豊富です。ただし、USBポートの背面数や種類（USB 3.2 Gen 2など）に関する詳細な記載がないため、最新の高速USBデバイスを多用する場合には確認が必要です。また、Wi-Fiモジュールは別売りとなっており、無線LANを利用するには別途購入・取り付けが必要です。

ASUS製マザーボードのBIOS（UEFI）は、一般的に直感的で使いやすいインターフェースが特徴です。システムの詳細設定やオーバークロック、ファンコントロールなどを容易に行うことができます。BIOSアップデート機能についても、ASUSは定期的に最新のCPU対応やバグ修正を提供しており、システムの安定性と互換性を維持するために重要です。ただし、本製品固有のBIOS機能やアップデートの容易さに関する具体的な情報はないため、標準的なASUS製品の評価に基づいています。

mATXフォームファクタであるため、ATXマザーボードと比較すると、物理的なスペースの制約から冷却機構の設計や拡張カードの搭載数に限界があります。VRMの電源ソリューションは堅牢ですが、ヒートシンクの具体的な情報がないため、高負荷時の冷却性能についてはケース内のエアフローに大きく依存する可能性があります。PCIeスロットは1つ、M.2スロットは2つと、一般的な用途には十分ですが、将来的な大幅な拡張を考えている場合は、より大型のフォームファクタを検討することをお勧めします。

Intel第12/13/14世代CPU対応のB760チップセットを搭載し、2.5Gb Ethernetや2つのM.2スロットを備えながら、13,600円という価格は非常に高いコストパフォーマンスを提供します。DDR4メモリ対応であるため、既存のDDR4メモリを流用したいユーザーにとっては、システム構築費用を抑える大きなメリットとなります。最新のDDR5環境にこだわらない、または予算を重視するユーザーにとって、安定した性能と必要な機能をバランス良く備えた魅力的な選択肢です。