Denon DP-29F

本製品はフルオートシステムを搭載しており、レコードの再生が終了すると、自動的にトーンアームが元の位置に戻り、ターンテーブルの回転が停止します。これにより、レコードや針の摩耗を防ぎ、安心して音楽を楽しめます。特に、レコードを聴きながら他の作業をする際や、就寝前に音楽を聴く際に非常に便利な機能であり、レコードプレーヤー初心者の方でも安心して使用できます。

本製品には、レコードの回転速度を微調整する機能は搭載されていません。33 1/3回転と45回転の切り替えは可能ですが、ピッチの微調整はできないため、再生するレコードによっては音程がわずかにずれて聞こえる可能性があります。スタッフレビューでもピッチが若干高くなるという指摘があり、調整ネジの存在は示唆されていますが、ユーザーが手軽に調整できる機能としては提供されていません。特に、耳の良い方や、正確な音程を求める方には物足りなく感じるかもしれません。

本製品は針圧調整機能がありません。適正針圧は3.5gに固定されており、ユーザーが針圧を微調整することはできません。これにより、針飛びが発生しやすいレコードや、より繊細な音質を求める場合には限界があります。スタッフレビューでも針飛びの多さが指摘されており、針圧調整ができないことが原因である可能性が高いです。針圧調整はレコードと針の寿命にも影響するため、この点は注意が必要です。

Bluetooth送信機能は搭載されていません。そのため、ワイヤレススピーカーやBluetoothヘッドホンに直接接続してレコードの音を楽しむことはできません。有線接続のみとなるため、接続するオーディオ機器の配置や配線に制約が生じます。ワイヤレスでの自由なリスニング環境を求めるユーザーにとっては、別途Bluetoothトランスミッターなどの機器を用意する必要があります。

USB録音機能は搭載されていません。お気に入りのレコード音源をデジタルデータとしてパソコンに取り込み、スマートフォンなどで持ち歩くことはできません。レコードの音源をデジタルアーカイブしたい場合は、別途オーディオインターフェースやフォノイコライザーとPCを接続するなどの方法を検討する必要があります。手軽にデジタル化したいユーザーにとっては、この機能の欠如は不便に感じるかもしれません。

本製品には、外部からの振動を吸収し音質を向上させるためのインシュレーターに関する明確な記載がありません。製品の構造上、振動対策が施されている可能性はありますが、特に強調された機能ではありません。設置環境によっては、外部振動が音質に影響を与える可能性があります。より安定した再生環境を求める場合は、別途インシュレーターを導入することを検討すると、音質改善に繋がる可能性があります。