Hoshikou Denpa Phono AM2

本製品には「自動停止機能」が備わっており、レコードの再生が終了するとターンテーブルの回転が停止します。これにより、針の無駄な摩耗やレコードへの負担を軽減できます。しかし、アームが自動的に元の位置に戻る「オートリターン機能」については明記されていません。そのため、再生終了後は手動でアームをアームレストに戻す必要があります。オートリターン機能は利便性を高める機能ですが、自動停止機能だけでもレコードの保護には役立ちます。

本製品は33 1/3、45、78 RPMの3つの回転速度に対応しており、再生するレコードの種類に合わせて手動で速度を切り替えることができます。これにより、LP盤、EP盤、SP盤といった様々なレコードを適切な速度で再生し、本来の音程で音楽を楽しむことが可能です。ただし、微調整（ピッチコントロール）機能については記載がないため、あくまでプリセットされた速度での切り替えとなります。一般的なレコード再生には十分な機能ですが、より厳密な速度調整を求める場合は注意が必要です。

本製品には「プロフェッショナルな針圧調整システム」が備わっており、針圧を正確にコントロールしてレコードと針を保護できると記載されています。針圧の適切な調整は、音質を向上させるとともに、レコードの溝への負担を軽減し、針の寿命を延ばす上で非常に重要です。この価格帯の製品で針圧調整機能が搭載されているのは評価できる点です。ユーザーは付属のマニュアルに従って、適切な針圧に設定することで、より良い音質とレコードの長寿命化を図ることができます。

本製品はBluetooth 5.0技術を搭載しており、レコードの音をワイヤレスでBluetooth対応のスピーカーやヘッドホンに送信することが可能です。これにより、配線の煩わしさから解放され、リビングや寝室など、場所を選ばずにレコード音楽を楽しむことができます。伝送距離は最大10メートルとされており、一般的な家庭での使用には十分です。また、スマートフォンなどからのデジタル音楽を本機の内蔵スピーカーで再生するBluetooth受信機能も備えているため、一台で多様な音楽ソースに対応できます。

本製品にはUSB録音機能に関する記載がありません。そのため、お気に入りのレコードの音源をデジタルデータに変換してパソコンに保存したり、ポータブルオーディオプレーヤーで持ち歩いたりすることはできません。レコードのデジタルアーカイブを目的とする場合は、別途USB録音に対応したレコードプレーヤーを選ぶか、外部のオーディオインターフェースなどを用意する必要があります。この機能は、レコードをデジタル化して手軽に楽しみたいユーザーにとっては重要な要素となるでしょう。

本製品には「ソフトディスク減衰システム」が搭載されており、レコードとターンテーブルの共振を防ぐための構造が採用されています。また、底面に隙間があるのは減衰を目的とした構造であると説明されています。これは振動対策の一環と考えられますが、一般的なオーディオ機器に用いられる独立したインシュレーターが搭載されているわけではありません。外部からの振動や共振を完全に遮断する効果は限定的である可能性があります。よりクリアで安定した音質を求める場合は、別途オーディオ用のインシュレーターを設置することを検討すると良いでしょう。