Marantz Professional MPM-1000

本製品は単一指向性（カーディオイド）に固定されており、指向性を切り替える機能は搭載されていません。そのため、マイクの正面からの音をクリアに集音することに特化しており、ボーカルや楽器、スピーチなど、特定の音源を録音する際に最適です。複数の音源を同時に録音したい場合や、部屋全体の音を拾いたい場合には不向きですが、多くの個人ユーザーにとっては単一指向性で十分な性能を発揮します。

Marantz MPM-1000マイク本体にはゲイン調整機能は搭載されていません。XLR接続のコンデンサーマイクであるため、マイクに入力される音の大きさ（ゲイン）は、接続するオーディオインターフェースやミキサー側で調整する必要があります。これにより、より細かく音量をコントロールし、音割れを防ぎながら最適な録音レベルを設定することが可能です。マイク本体での手軽な調整はできませんが、外部機器での調整はプロフェッショナルな録音環境では一般的です。

本製品にはウインドスクリーンが付属しており、これがポップガードの役割を果たします。ウインドスクリーンは、マイクに直接息が吹きかかることによって発生する「パ行」や「バ行」などの破裂音（ポップノイズ）や、風切り音を効果的に軽減します。これにより、ボーカルやナレーションの録音時に、よりクリアで聞き取りやすい音声を収録することが可能になります。別途ポップガードを購入する必要がないため、すぐに高品質な録音を始められる点が便利です。

Marantz MPM-1000にはショックマウントが付属しています。ショックマウントは、マイク本体に伝わる振動（例えば、机を叩く音やキーボードの打鍵音、スタンドからの振動など）を吸収し、それらが録音されるのを防ぐ重要なアクセサリーです。これにより、不要な低周波ノイズが軽減され、よりクリアでプロフェッショナルな音声を収録することができます。特に卓上スタンドを使用する場合や、振動が伝わりやすい環境での録音において、その効果は絶大です。

本製品には、マイク本体にローカットフィルター機能は搭載されていません。ローカットフィルターは、エアコンの稼働音や室内の反響音など、不要な低周波ノイズをカットし、音声の明瞭度を高める機能です。この機能が必要な場合は、接続するオーディオインターフェースやミキサー、またはDAWソフトウェアの機能を利用して調整する必要があります。マイク本体で手軽にノイズ対策を行いたいユーザーにとっては、この点が考慮すべきポイントとなるでしょう。

Marantz MPM-1000マイク本体にはダイレクトモニタリング機能は搭載されていません。ダイレクトモニタリング機能は、録音中の自分の声を遅延なくヘッドホンで聞くことができる機能で、主にUSBマイクや一部のオーディオインターフェースに搭載されています。本製品はXLR接続であるため、この機能を利用するには、接続するオーディオインターフェースがダイレクトモニタリング機能を備えている必要があります。これにより、録音時のパフォーマンスをリアルタイムで確認し、より正確なモニタリングが可能になります。