YAMAHA AG03MK2, AT2020(新仕様)

本製品に付属するAT2020コンデンサーマイクは単一指向性であり、マイクの音を拾う範囲を切り替える機能は搭載されていません。マイクの正面からの音を最もクリアに捉えることに特化しており、ボーカルや楽器、スピーチなど、特定の音源に焦点を当てた録音や配信に適しています。複数の指向性を切り替える機能は、例えば複数人での会議録音や、部屋全体のアンビエンスを捉えたい場合などに有用ですが、本製品は単一指向性で十分な性能を発揮します。

YAMAHA AG03MK2ミキサーには、マイクからの入力音量を適切に調整するためのゲイン調整機能が搭載されています。これにより、マイクに入力される音の大きさに応じて、音割れを防いだり、小さな音を聞き取りやすくしたりすることが可能です。例えば、大声で歌う場合や、ささやくような声で話す場合でも、この機能を使って最適な音量レベルに設定することで、クリアでバランスの取れた音声を録音・配信できます。適切なゲイン設定は、高品質な音声収録の基本となります。

本製品には、マイクに息や風が当たった際に発生する「ポップノイズ」（破裂音）を軽減するためのポップブロッカーが付属しています。これは、特にボーカル録音やナレーション、ライブ配信などでマイクと口の距離が近い場合に非常に有効です。ポップブロッカーを使用することで、不要なノイズが除去され、よりクリアで聞き取りやすい音声をリスナーに届けることができます。ネジ止めタイプのグースネック型で、マイクスタンドに簡単に取り付け可能です。

本製品には、マイクの振動を吸収し、床や机からの振動ノイズを軽減する専用のショックマウントは明記されていません。ただし、付属のアームマイクスタンドは、マイクを机から離して設置することで、ある程度の振動伝達を抑える効果が期待できます。より高度な振動対策を求める場合や、キーボードの打鍵音、机の揺れなどが気になる場合は、別途専用のショックマウントの導入を検討することをお勧めします。

本製品のYAMAHA AG03MK2ミキサーには、マイクに入力された音の低音部分をカットするローカットフィルター機能が明記されていません。ローカットフィルターは、エアコンの動作音や室内の低周波ノイズ、あるいは声の低音域の不要な響きを軽減するのに役立ちます。この機能がない場合でも、PC上のDAWソフトウェアや配信ソフトウェアのエフェクト機能で同様の処理を行うことは可能ですが、ミキサー側で直接調整できるとより便利です。

YAMAHA AG03MK2ミキサーは、PCを介さずにマイクからの入力音声を直接ヘッドホンでモニターできるダイレクトモニタリング機能を搭載しています。これにより、録音や配信中に自分の声や楽器の音をリアルタイムかつ遅延なく確認することが可能です。音量バランスや音質をその場で調整できるため、より快適で正確なパフォーマンスを実現できます。特に歌の録音や楽器演奏の際に、自分の音を正確に把握することは非常に重要です。